« 居心地が悪い自分というデフォルト | トップページ | 受診の仕分けはどうすれば? »

2009年11月28日 (土)

ふるさとの今

芸術祭の本番は、なんとか無事終了。
佐渡に流された流人の心情を表現した、この創作バレエ「望郷」で
私が一番好きなところは、内面の葛藤を表現している部分だ。
振り付けでこんな風に、人の心情を表現してしまうところに
先生の才能を感じるが、その振り付けをこなせる踊り手は必ずしも多くない。
踊りには技術だけでなく、心情の理解が必要で、
それには人生経験も求められるからかもしれない。
芸術祭では、同じ教室の若手が振付けた、
こどもたちのプログラムもなかなか見どころが多かった。
小さい時から訓練を受けているこどもたちは、
手や足の先まで基本に忠実で、それ自体が表現になっている。
でも先生も言うように
「下手をすると体操みたいになっちゃうから、
表現という部分では、まだ関わらないといけない」
体操みたいなバレエは多いが、そこに表現するものがなければ
踊りとは言えないのだろう。

翌々日はディペックスのインタビュアーへのインタビュー。
一番バッターは臨床心理士のSさんだ。
患者の語りを聴いているだけでは分からないことが、いろいろ見えてくる。
1時間ちょっとのインタビューを終えた彼女から
「うわあ、よくしゃべったなあ。インタビューを受けるってこんな感じなんですね」
という感想を聞き、何だか面映い気持ちになる。
ここからどんな成果が出せるか、まだ皆目見当がつかないが。

その2日後は前の会社の部下からの誘いで
表参道の『フェリチタ』でパスタランチ。
9種類の前菜と猪肉の入ったパスタが、なかなかgood。
今年2月に入ったという新人も交えて、昔話や仕事の話に花を咲かせる。
この会社には優秀な若手が沢山いたものだが、
派手だったり威勢のいい連中は、まるで一過性の台風のように
どこかへ去って行き、今まで残っているのは、
地味な、あるいは地道にやってきた連中で
それは私が評価していた人たちでもあり、よかったなと思う。
(別に私が会社の行く末を考える必要はないのだけど)
でも、どこでもそうだろうが、誰もがむやみに忙しそうで
疲れているみたいに見えるのは気の毒だ。

せっかく表参道まで来たのだからと、この日は原宿まで歩く。
表参道と明治通りの交差点は、30年前と同じように賑わっているが、
ラフォーレの前には大きなファッションビルが建ち、
その中に娘がときどき覗くという『はんじろう』という
古着屋があるので寄ってみることに。
このビルの3階と4階で店舗展開をしており、
つるされている服を見ていると若い連中の嗜好が分かって面白い。
古着なのに、同じ物が結構な枚数あるのは
買ったはいいけど、手放す人も結構多いということか。
まるでお金が流通するみたいに服が流通している
というのが、なんだか妙におかしい。
そのうち服も物々交換したらいいんじゃないかと考えたりする。
古着屋は地下にもあって、この『Kinji』という店で息子用のシャツを購入。

原宿は30年前からずっと通勤で乗り降りしていた街だけれど
今歩いていても、昔を感じさせないのは、
新しいビルが建ったり、古いビルがなくなったりして
街自体に、しょっちゅう新陳代謝がおこなわれているからだろう。
それにしても、そんな風に変化が激しい街の中にいる
自分に違和感がないのはなぜなんだろうと不思議な感じがする。
私の仕事は人が相手の仕事で、それが街と同じように
自分を常に「今」に留めておこうとしているからだろうか。
原宿というそういう街が、ふるさとになってしまったからだろうか。

ERテレフォンクリニックウェブサイト: http://homepage2.nifty.com/er-telclinic

|

« 居心地が悪い自分というデフォルト | トップページ | 受診の仕分けはどうすれば? »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/159267/46882659

この記事へのトラックバック一覧です: ふるさとの今:

« 居心地が悪い自分というデフォルト | トップページ | 受診の仕分けはどうすれば? »