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2010年7月 2日 (金)

あれって本気だったの?

ワールドカップ南アフリカ大会も
いよいよ決勝トーナメントの準々決勝が始まる。
まあ、ブラジルは置いておくとして、
アルゼンチンとスペインがどこまで行くかが目下の関心事である。
巷の予想では、優勝はドイツかブラジルというところだが
ラテン系のサッカーが好きな私としては
ぜひともアルゼンチンかスペインに決勝まで行ってもらいたい。
もちろんウルグアイでもパラグアイでもいいのだけど、
がむしゃらなだけでなく、やぱり美しいサッカーが見たい。
美しいという意味は、驚嘆に値するワザ、という意味である。
でも、そういうのを目指すところは、
たいていもうちょっとのところで負けることになっている。
勝つための策を練る方が強いに決まっているからだ。

日本はベスト4を目指してベスト16で終わった。
私も、決勝トーナメントに行けるとは思っていなかった7割の方だから
初戦のカメルーンに勝った時は心底驚いてしまった。
しかし予選を見る限りでは、FIFAランク19位のカメルーンより
27位のコートジボアールの方がはるかに強かったような気がする。
日本が練習試合でコートジボアールに負けて
予選でカメルーンに勝ったのは当然だったんじゃないだろうか。
FIFAランクもあんまりあてにはならない。

オランダには負けて当然と思っていたので別に何ということもなかったが、
失点を1点で抑えたのは善戦といっていいだろう。
それが自信になったのか、デンマーク戦はなんと3:1で勝った。
これは本当に驚きだった。
デンマークの選手と並ぶと、日本の選手は
ディフェンダーでもやっと肩に届く程度である。
この高さは攻略できないだろうと思っていたら
フリーキックで2点、スルーパスで1点、合計3点も取った。
本田と遠藤のフリーキックが、繰り返し放映されて日本中大騒ぎである。
事前期待が低かったので、私はこれでもう充分だった。

決勝トーナメントで最初に当たるパラグアイは
FIFAランクで31位、日本は45位だから勝ち目はあると思われていた。
ボール支配率を抑えて、ワンチャンスに賭けるんだ、とか
延長戦に持ち込んでPKになったら勝てる、とか
下馬評はうるさかったが、私はパラグアイのガッツには勝てないだろうと思った。
普段からサッカーメールでお喋りしている、仲のいい知人には
「たぶん、ここまでは変に色気を出さずに無心でやってきたはずだから
そのまま戦えれば、延長戦ーPKというのもあるかもね」と書いたら
ほんとうにそうなってしまった。
毎回、後半戦残り20分くらいになると、疲労で動けなくなってしまうのに
このときは、あまりそんな感じはしなかったが、
ただ、どうしてルーズボールを積極的に拾いに行かないのだろう、
疲れているのかなあ、と不思議な感じがした。
PKをはずすとは思っていなかったが、駒野が出てきたときに
「ふけるとしたら、ここだね」と隣で見ていた夫につぶやいたら
ほんとにバーに当ててしまった。
でもまあ、PKなんてくじ引きみたいなものだから、これでいいのである。
ベスト4が現実的な目標だと思った人は皆無だっただろうから
決勝トーナメントに進めただけで充分である。
世界はそんなに甘くない。

ベスト4をめざすという宣言が、本気だったのか、
それとも単に、選手を鼓舞するためのフェイクだったのかはよく分からない。
最初から実力とはちょっとかけ離れたところに、
決して現実的とはいえない目標を設定して、
終わってみたら目標には達しなかったけど、
結構結果はよかった、という展開を狙うという手はある。
このやり方のいいところは、言う方も聞く方も、
阿吽の呼吸で、それを現実的な目標とは思っていないところである。
この宣言は一種の儀式みたいなもので、
達成できないということのカモフラージュとして使われる。
誰も現実的な目標だと思っていないから、責任を追及されることもない。
こんなので戦争に勝てるはずがないのに、
特攻隊に自爆させたというのも、これと同じやり方だろう。
そして誰も責任を追及されなかった。

しかし、もしこのベスト4宣言が本気だったのなら、当然のことながら
なぜ達成できなかったか、敗因が分析されなければならない。
本田が頑張った、駒野もよくやった、勇気をありがとう
(勇樹にもありがとうだけど)、感動をありがとう、
なんていうのでごまかしてもらっちゃ困る。
だいたい、なんでそんなに感動や勇気がありがたいのだろう。
そんなに普段から感動や勇気が欠如した生活をしているのだろうか。
メディアは、政治というと政局、スポーツというとお涙頂戴物語
ばっかり流していないで、少しはしっかり対象を批判してくれなくては困る。
それとも、メシの種になるならサッカーの明日なんて
どうなってもいい、とでも思っているのだろうか。
だとしたら最悪である。

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