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2011年4月13日 (水)

『トゥルー・グリット』

朝、震度4くらいの地震があったのだけど
チケットを買ってしまったので
六本木ヒルズのTOHOシネマへ『トゥルー・グリット』を観に行く。
インターネットでのチケット購入は便利だが、
こういうときに取りやめるっていかないところが難だ。
念のために先日入手した手巻きラジオと携帯の充電用コードも持参する。
地震のせいで地下鉄は変則運転だったが、本編には間に合ってやれやれ。
朝一番のせいか、地震が影響しているのか、
観客はパラパラ程度でさみしいことこの上ないが
選んだ席は目線がスクリーンと同じ高さで快適だった。

もともと西部劇にはあまり興味がないのだけれど、
アカデミー賞で話題になり、マット・デイモンも出ているので
観に行かなきゃと思っていたところへ、先に観た人に絶賛され
背中を押された格好になった。

『ノーカントリー』のコーエン兄弟が監督とはいえ、観終わって
正直なところアカデミー賞にノミネートされるほどの映画か、
という感じがしたのは、レッスン後の筋肉痛と
朝の地震が影響していたのかもしれない。
ジョン・ウエインが主演したオリジナルの
『勇気ある追跡』は未見だが、筋書きは大きくは違っていないらしい。
オリジナルが上映された当時は、こんな若い自立した女の子が
親の仇を討つために酔っ払いを雇うという筋書きに
それなりにインパクトもあっただろうが、
今みたいに肉食系女子が当たり前の時代には、
ストーリー自体にさほど新鮮味があるようには見えない。
だからなんで今、勇気ある追跡なんだ?と思うのだが
想像するに、オリジナルは追跡自体が勇気に満ちている
といいたかったのではないだろうか(観ていないから分からないけど)
一方、本作は「トゥルー・グリット」を「真の勇者」と訳しているように
追跡行動ではなく、追跡する人間に焦点を当てているように見える。
人間という存在はグリット(砂粒)のように小さいが、
そんな小さな存在だからこそ、真に勇気がある者は
賞賛に値する、と言いたいようである。
そしてその最たる者が、14歳の少女、ということは
現代的に見れば案外大きな意味を持っているのかもしれない。

なんていうことを考えながら帰路に着いたら、
終着駅のホームに滑り込む寸前にATSが働き電車が止まった。
窓の外を見ると電線が揺れていて、電車もうねっている。
いやはや無事に帰って来れてよかったと胸をなでおろす。

真の勇者に光を当てるという意味では『グリーン・ゾーン』もそうだった。

桜が満開だった日曜日
夫は近所の花見に、
息子は一人旅の予行演習で印旛沼へキャンプを張りに行き、
私はレッスン後の身体をケアしながらWOWOWで見ていた。
これもマット・デイモン主演という以上の予備知識はなかったのだが
イラクにあるの、ないのと言っていた大量破壊兵器がテーマで
それなりに面白く見てしまった。
大量破壊兵器がなかったことは、今でこそ明らかになっているが
このウソ情報は、実はアメリカ政府高官がリークしたものであり、
それを裏も取らずにメディアが流したのが発端だったらしい。
マット・デイモンは指揮官として、指示に従って現場に乗り込むが、
毎回兵器を見つけることができない。
CIAの協力を得て調査を始め、偽情報のリークだったと分かるのだが
イラクとの接触と、本国アメリカからの抹殺という
両方の危険に迫られながら思いがけない結末を迎える。
CIAというところが、なんとなく胡散臭い感じもするが、
このCIAだって組織は1枚岩ではなく本流と傍流に分断されている。
まあ、政治が絡むとややこしいのはどこも同じである。

デマ情報の大本となった政府高官は、もちろん私益のために流したのであり
政府筋からの情報だからと、メディアが裏も取らずに流すというのは、
どこも似たりよったりで、別に日本のお家芸でもなんでもないと思わされる。
しかしだからといって、メディアや我々がこんな風にいとも簡単に
騙されるというのは、やっぱりかなりやばいんじゃないだろうか。

福島原発の情報だって、今頃レベル7に上がったということは
何らかの情報操作が行われていたということだろう。
危険だ、いや安全だ、という混線状態から浮かび上がってくるのは
東電は、いざというときの対策については何も持たないまま、
原発を建設し続けていた、お粗末な民間企業ということであり、
それを容認していたという意味で、国も同罪である。
それはすべて自民党政権下でおこなわれてきた、という事実を考えれば、
あっちが頼み込んできたって、連立政権なんてお断りと考えるのが
民主党の筋だと思うが、トゥルー・グリットはいないってことなんだろうか。

ERテレフォンクリニックウェブサイト: http://homepage2.nifty.com/er-telclinic

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