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2011年7月 9日 (土)

チキン南蛮の日

めずらしく娘が来るというので8日の誕生祝いは
翌日にずらすことにして、近所のデパートへ買い出しに。
東武でとびきり生きのいいイワシが手に入ったので、
前夜祭の今夜は、夫にイワシのなめろうを作ってもらうことにする。
東武、西武、駅ビルと3ケ所回ると、
さすがに両手がふさがる買い物量になる。
最後は西武の1階のアクセサリー売り場を冷やかすことに。

サンゴのネックレスで色のいいのがある。
店員がいないので、勝手に着けて鏡で見てみると顔映りもとてもいい。
でも値段が、ちょっと高い。
マネキンの首に下がっているのも面白いデザインで好みだが、
こっちはもっと高そうだ。
ピンク系統のネックレスが欲しかったので、
今日はお誕生日だし買ってもいいかな、とも思うけど、
ま、そんなに高くなくても、いつか出会いがあるだろう、と思いながら
店員が留守なのを幸い、いろいろ見たり着けたりして遊んでいたら
「ごめんなさいねー」と帰ってきてしまった。
アクセサリ売り場にはおよそ似つかわしくない、中年のおばさんだ。
「それ、いいでしょー。これは日本のサンゴ、こっちはアフリカ」
とか言いながら、つつーと傍へ寄ってきて、小声で
「内緒だけど、これ安くするから」とかささやく。
2割引きにするというのだ。

なんだかデパートじゃないところで買い物しているみたいで
怪しい気分になってくる。
気に入っているのがいくらか聞いてみると、まずは2割引きの価格。
「それじゃあ買えないな」ときっぱり言うと
「じゃあ、○○円でどお?」と3割引きになる。
いくらか下げてでも売る気はあるな、と分かる。
「んー、じゃあ××円」と5割近く引いた価格を提示してみる。
「わかった。でも消費税だけ出してもらえませんか」ということで
あっけなく商談は成立。
「マスターに怒られちゃう」とか言っている。
いったいいくらで仕入れているんだよー、と内心で思いつつ
あんまりあっけなく成立してしまって、かえってこっちが
騙されているんじゃないかという不安な気分に。
なにしろ、相手はいかにもひとくせありそうな、
ウソのうまそうな顔をしているのだ。
「お誕生日なんで」と泣きついて、思い切って半額にしても
成立したかもね、とも思うが、まあ、今年のお誕生日の
ちょっとしたイベントだったと思うことにしよう。

それにしても、こういう交渉は若い店員にはなかなかできないだろう。
若いと価格の決定権を持たせてもらえないということもあるが、
相手を読みながら駆け引きに応じるには、一種の遊び感覚が必要で、
それは単に年齢を重ねるだけで身に着くものでもないからだ。

がん患者のインタビューなどを見ていても、
その辺がネックになっている感じがする。
イギリスであろうとどこであろうと、人の話を聴くという手法に
そんなに大きな違いがあるはずはなく、
患者の意図を妨げないような語りを得ることができれば
そこには相手に応じたバリエーションがあるはずなのだが
正しい方法=正しい結果に縛られて動きが取れない感じがする。

帰宅して「メディわ」というSNSを覗いていたら、
7月8日は南(7)蛮(8)で「チキン南蛮の日」だと書いている人がいた。
宮崎発だそうである。
そういえば、今日の交渉もなんだか東南アジアっぽかった。

ERテレフォンクリニックウェブサイト: http://homepage2.nifty.com/er-telclinic


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コメント

東南アジアや中国で取材を続けていると、値切るのが当たり前である、と学習します。
相手の言い値は、ウソである。
それを値切るのが、消費者の常識である。
相手が涙目になってから、本当の勝負が始る。ま、日用の肉野菜なんかだと、戦いはシンプルなのだが、おみやげ物や美術品、骨董品あたりになってくると、「お客さん、勘弁してくださいよぉ」からがホンチャン。
「もうこれ以上はだめ」と相手がいいだし、「そっかぁ。残念だなぁ」と背中を向け、「あと××$安かったらなぁ」と相手に聞こえるように大声でつぶやく・・・。
と、半ば遊びモード。

てなことやっていたら、本当に引いてくれちゃって、同席していたその国での取材経験長い先輩からも、「オイ。本気だぞ。オジサン。ここで勝手やらないとあまりに失礼」と叱せられ、径40センチあまりの螺鈿の小物いれを(その前に、極上の奴を既に手に入れていたにもかかわらず)買わされてしまったことあります。

ちなみに、帰国しても、最初に値引き交渉ありという癖がぬけず、アイカタに嫌われてます。(笑)

投稿: ママサン | 2011年7月10日 (日) 08時35分

アキバとか、ここは異文化の地、と
あたかじめ分かっているときは
値切りショッピングにも
すんなり適応できるんですけど、
こっちに用意がないと、トラップかけられた
みたいで、一瞬動揺しますよね。
でも、買い物の本来の楽しみは
こういう駆け引きにあるんじゃないか
という気はします。
そういう緊張感が、日常にもうちょっと
あってもいいかも。

投稿: pinoko | 2011年7月10日 (日) 15時00分

>買い物の本来の楽しみは
>こういう駆け引きにあるんじゃないか
>という気はします。

未だに、実家近くの商店街に行くと、お馴染みの店で値切り交渉だ、オマケ交渉だ、をやってます。(笑)

いつも通る道の、いつものパパママショップ。
それが、
絶滅危惧種になっている、
私たちの生活、
大きく言えば消費経済ってことでしょうか。

投稿: ママサン | 2011年7月13日 (水) 11時25分

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