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2013年5月17日 (金)

コントロール

橋下大阪市長の「従軍慰安婦は必要だった」発言。
注目を浴びるためだけにしてはリスクが大きすぎる内容だと思うが
それを超える効果を狙ったと考えるのもあまりに買い被りすぎだと思うので、
とりあえず、思わず本音が漏れてしまったと考えることにする。

今回の事件で、建前を述べ続けることの重要性
(述べ続けるうちにそれが本音になるから)
を指摘したつぶやきもあり、それもなかなか勉強になったが、
本音にこそその人自身が顕れているという事実は変わらない。

この発言は女性蔑視とか人権軽視という観点で語られているが、
男性が性的エネルギー(まあ、これも時代や文化の賜物ではあるが)
にいかに翻弄されているかを述べたものとして見ると
また違ったことが見えてくるようにも思う。
こんな風に性的エネルギーの処理に翻弄されるのだから
戦争はしちゃいけない、という風に橋下さんが結論づけていたら
(というか、ひょっとしてそう言いたい?と思った瞬間もあるが)
ちょっとは擁護してやったかも、と考えないでもない。

そもそも自分の性的エネルギーを他人に頼らずに
自分で処理できない(しようとしない)というところがなんとも情けない。
自分のことは自分でできるようになる、というのは子育ての基本だが
私たちは、どこかで男の育て方を間違ったということだろう。

対照的だったのはアンジェリーナ・ジョリーの決断だ。
http://zukolog.livedoor.biz/archives/28064427.html

自分が親として妻として、そして女優、映画監督
国連難民高等弁務官事務所の親善大使としての役割を全う
するためにはどうするのがベストかを考えて決断したことがうかがえる。
予防医学というのはこういうものか、とちょっと絶句したのは
予防医学について私が無知だからなのかもしれない。
確率についての考え方、遺伝子の発現の仕方など
もっと勉強しなければいけないことはたくさんあるが、
乳がん患者の語りをデータベース化している
ディペックスなどで議論してほしい内容でもある。

橋下さんの話がいかにもけったいな共同幻想に
囚われているらしいことを髣髴とさせて失望を禁じ得ないのに対して、
アンジーの決断は、生きて行くということは
自分をさまざまな関係の中でどう位置づけていくかだ
ということを具体的に見せたという意味で衝撃的である。
幼稚な男と成熟した女というありきたりな図式では見たくないけど。

ERテレフォンクリニックウェブサイト: http://homepage2.nifty.com/er-telclinic

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