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2013年5月 1日 (水)

思い込みの起源

リハビリを兼ねて歩いて駅前のTSUTAYAへ。
『声をかくす人』と『人生の特等席』を借りる予定だったが
『最強のふたり』を見つけたので、『特等席』は次回にする。
『声をかくす人』は原題が「THE CONSPIRATOR(共謀者)」で
邦題ではなんとなくこの映画の問題意識が隠れてしまう感じがするが
日本的な奥ゆかしさの表れといったらいいのだろうか。
『リンカーン』も未見だが、リンカーンについて
ちゃんと勉強する必要があるのかも、とも思う。
どっちにしても歴史はもう一度勉強しなおさないといけない。

昨年末投稿した論文の査読が返ってきたので修正し返送終了。
昨年の暮れは絶不調だったから、この論文が査読の網に
引っ掛かってくれてほんとにありがたかった。
これまで何回か査読をしてもらった経験があるが、
いつも「ピントがずれている」感じがして、
こんなんでよく学会誌ってやっていけるものだと思っていた。
でも、今度ばかりは「ごもっとも」という内容で
書き直す過程でいろいろな気づきが得られたのも嬉しかった。

論文の内容は#8000の厚労科研研究班でおこなったもので、
100件以上も相談テープを聞くという大変な作業の結果である。
それを、「査読のある学会誌に投稿してください」との
厚労省の担当者のアドバイスにしたがってまとめなおしたのだが、
ちょうど頭がうまく働かない時期と重なってしまいつらかった。
だから書き直しは、脳の具合を測りながらの貴重な時間になった。

#8000は電話相談としては大いに問題があるのだが、
なぜそういう問題が生じたのかと考えていくと、
いろいろ面白いことが見えてくる。
それについては印刷されてから明らかにするとして
私がずっと不思議だったのは、

なぜトリアージが目的なのに電話相談なのか、
なぜ電話でトリアージができると考えたのか

ということだった。

医療の現場で仕事をしていなくたって、
実際の医療現場でやっているようなことが電話でできるとは
到底思えないものだが、
当の医療現場にいる人たちは、どうしてできると思ったのか
ここがずっと不思議でしかたがなかった。
たぶんそういうことが必要に違いないと思い込んでしまい、
だからたとえ不完全でもやらなければならない、
やらないよりはやる方がいい、と考えたのだろう。
(好意的に考えると、だが)
医療では、問題解決の手法がパターン化されているからかもしれない。
問題は、この思い込みがどうして生じたのかということで、
実はここが思考実験をしていてもっともエキサイティングなところだった。
で、そうやって考えを巡らせていって、ある結論に辿り着いたのだけど
これはそんなに突飛な内容でもなく、ごく当たり前の結論で、
その意味では、ちょっと脱力してしまった。
考えてみると、なんだか20年前にも別の業界で
同じことを言っていた気もする。

みみずのたわごとでも、ないよりましと考えることにしよう。

ERテレフォンクリニックウェブサイト: http://homepage2.nifty.com/er-telclinic


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